バッテリーターミナルの選び方と使い方ガイド(作業マニュアル・解説動画付き)


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このページは、はじめてバッテリーターミナルを選ばれる方や、使い方を知りたい方向けに作られております。

バッテリーターミナルとは

バッテリーターミナルとは、車両に搭載されているバッテリー(鉛蓄電池)と、車両側の配線をつなぐための部品です。バッテリーの「+(プラス)」および「−(マイナス)」の部分に取り付けられ、車全体の電装品へ電気を供給する大元となる役割を担っております。

車にとっての役割

バッテリーターミナルは、車にとって電気の出入り口にあたる部品です。

  • エンジンを始動するとき
  • ヘッドライトやエアコン、ナビ等の電装品を使うとき
  • 発電機(オルタネーター)で作られた電気をバッテリーに充電するとき

これらすべての電気は、必ずバッテリーおよびバッテリーターミナルを通って流れております。そのため、バッテリーターミナルは目立たない部品でありながら、車の電気系統全体を支える非常に重要な存在です。

なぜ、バッテリーターミナルが重要なのか

バッテリーターミナルの接続状態が悪いと、次のようなトラブルが起こることがあります。

  • エンジンがかからない
  • 電装品が不安定になる、またはつかなくなる
  • バッテリーが正しく充電されない

これは、電気の”通り道”である接続部分に余分な抵抗が生じてしまうためです。バッテリーターミナルのゆるみや汚れ、サビ(腐食)に加えてバッテリーターミナルに使われている素材そのものの電気の通しやすさ(導電性)も、電気の流れに大きく影響します。

(製品使用例)

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナルの材質について

無酸素銅(OFC)の特長

無酸素銅とは、銅に含まれる酸素や不純物を極限まで取り除いた、純度99.96%以上の高純度の素材です。一般的な銅に比べ、電気の流れを妨げる要因が少なく、電気を効率よく、安定して伝えやすい特性を有します。その特性を生かし、自動車分野だけでなく再生可能エネルギー(太陽光や風力等)発電に加え、生成AIを支えるデータセンターや関連設備など、電気を大量に扱う現代の社会インフラにおいても、重要な素材の一つとなっております。

車のバッテリーターミナルは、大電流が流れる電気の出入り口です。接続状態だけでなく、使用される素材によっても電気の流れやすさは変わります。見えない部分だからこそ、特性を正しく知ることが重要です。

無酸素銅 (JIS H 3100, C1020)

ボルトタイプ

※画像はイメージです。
※素地(メッキ無し)の状態では販売しておりません。

【ポイント】イラスト図解でひと目でわかる導電率

「導電率」 は 〈 道幅 〉 で例えることができ、車同様にスムーズな流れの方がより高効率です。

※バッテリーターミナルに使用される素材によって、電気の通りやすさ(導電率)にはこれほどの差があります。

【参考資料】 バッテリーターミナル用の素材として一般的に採用される各種素材の導電性 比較一覧

比較素材 無酸素銅(OFC) 黄銅(真鍮) 亜鉛合金ダイカスト
素材導電率(IACS) 101% 28% 26% 9%

※1. IACSとは電気抵抗の基準として国際的に採用された焼鈍(アニール処理された)標準軟銅のことで、導電率100%IACSと規定されています。
※2. 上記数値は一般参考値(目安)であり、絶対値(保証値)ではありません。
(参考文献)
大澤 直『図解入門 よくわかる最新「銅」の基本と仕組み』秀和システム,2010年,pp.11,106–107.(ISBN 978-4798026725)

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナルの表面メッキ処理について

無酸素銅は優れた導電性を有する一方で、大気中では酸化や硫化により表面状態が変化し、接触抵抗の上昇や導電性の低下を引き起こす可能性があります。

そこで、メッキ処理を施すことによって素材表面にメッキ皮膜を形成し、基材である無酸素銅を保護することで、バッテリー接続部に求められる低接触抵抗の維持と長期的な導電性の安定、耐食性の両立を実現しています。

スズメッキ
スズメッキは導電性を長期にわたり安定して維持が出来るのが特長です。表面に形成されるメッキ皮膜が酸化・硫化を抑制し、安定した導電性と耐食性を確保します。電気機器部品をはじめ、幅広い用途で採用されています。


24Kメッキ(金メッキ)
24Kメッキは、高品位な外観に加え、貴金属特性による低接触抵抗・高い化学的安定性・優れた耐食性を備えます。信頼性が求められる用途に適しており、自動車エアバッグ用端子の部分メッキや、コンピューター等の精密電子機器、半導体製造装置、測定機器などの部品に使用されています。


イオニスコート/SK
イオニスコート/SKは、高耐食(サビに強い)・電蝕防止・自己修復性(キズに強い)を備えた次世代の表面処理です。亜鉛‐ニッケル合金メッキ+三価クロメート処理を下地とし、トップコートには水溶性シリカを主成分とした防錆成分を含有。表面に傷が入ってもトップコート成分が溶け出して傷部を覆うことで、皮膜の保護性を保ちます。過酷な自然環境で長期使用される部材(例:メガソーラーパネル固定用のネジ等)にも採用されています。

※深い傷などによりトップコート自体が切断・剥離した場合には、自己修復性能は発揮されません。

【参考文献】
榎本 利夫,佐藤 敏彦『設計者のための実用めっき教本』日刊工業新聞社,2013年,pp.50,90.(ISBN: 978-4-526-07087-7)

和田 祐輝『電気接点としての錫めっきに関する研究』三重大学大学院 工学研究科,修士論文,2017.三重大学学術機関リポジトリ,
https://mie-u.repo.nii.ac.jp/record/12203/files/2017ME099.pdf(参照 2025-12-24).

TANAKAホールディングス株式会社. “貴金属のやわらかい話 特集記事 「金は純度が高いほどやわらかい」ってホント?”.
https://www.tanaka.co.jp/fun_facts/gold_purity/. (参照 2025-12-24)

RoHS2指令について

RoHS(ローズ)指令とは、EU(ヨーロッパ連合)が定めた「電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限する規制」です。鉛(Pb)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)、六価クロム(Cr⁶⁺)、ポリ臭化ビフェニル(PBB)、ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)、フタル酸エステル類など、環境や人体に悪影響を与える物質の使用を厳しく制限されております。

2006年に施行されて以来、EU域内で広く適用され、その後さらに規制対象を拡大したものが「RoHS2指令」です。ヒーロー電機のギボシ端子「B-1」および「B-2」シリーズはRoHS2指令に適合しており、自動車補修の現場でも安心してお使いいただけます。また、環境に配慮した製品を通じて、持続可能な未来の実現にも貢献してまいります。

RoHS2(Restriction of Hazardous Substances Directive)指令は、電気・電子機器およびそれらの部品における特定の有害物質の使用を制限するための欧州連合(EU)の指令です。RoHS2指令は、環境および人体への有害な影響を軽減することを目的としています。

RoHS2指令の対象物質は以下の10種類です。

  1. 鉛(Lead)
  2. 水銀(Mercury)
  3. カドミウム(Cadmium)
  4. 六価クロム(Hexavalent Chromium)
  5. ポリ臭化ビフェニル(Polybrominated Biphenyls、PBBs)
  6. ポリ臭化ジフェニルエーテル(Polybrominated Diphenyl Ethers、PBDEs)
  7. フタル酸ジイソブチル Diisobutyl phthalate、DIBP)
  8. フタル酸ジ-n-ブチル (Dibutyl phthalate、DBP)
  9. フタル酸ブチルベンジル (Butyl benzyl phthalate、BBP)
  10. フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) (Bis(2-ethylhexyl) phthalate、DEHP)

これらの物質は環境への悪影響があると認識されており、特に廃棄物処理時に有害物質が漏れ出すことで土壌や水源に浸透し、生態系や人の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル JIS規格に基づく「振動試験」の検証

自動車用バッテリーターミナルは、走行中に常に振動や衝撃を受け続ける部品です。そのため、確実な導通性能だけでなく、長期間にわたり安定した本体形状を維持できる耐久性が求められます。

ヒーロー電機では、無酸素銅(OFC)バッテリーターミナルについて、JIS D 1601-1995「自動車部品振動試験方法」に基づく振動試験を埼玉県産業技術総合センター(SAITEC)で実施し、実使用環境を想定した信頼性検証を行いました。本試験では、部品の共振点を把握したうえで、振動環境下における変形・緩み・機能低下の有無を確認しています。(検証内容の詳細は、特設ページにてご紹介しています)

【振動試験機全体像】

ヒーロー電機 オリジナル開発 バッテリーターミナルカバー 当社定めによる「漏れ電流試験」の検証

自動車用のバッテリーターミナルカバーは、バッテリー周辺で発生する電流から人や車両を保護するための重要な安全部品です。特に大電流が流れる環境下では、確実な絶縁性能が強く求められます。ヒーロー電機ではオリジナルのバッテリーターミナルカバーについて、当社独自に定めた条件による「漏れ電流試験」を埼玉県産業技術総合センター(SAITEC)にて実施し、高電圧環境下における絶縁性能の検証を行いました。

本試験では、自動車に搭載される一般的なバッテリー(鉛蓄電池)の電圧(12V/24V)を大きく上回る直流1,000V(1kV)をあえて印加(試験のために電圧を意図的にかける)することで、バッテリーターミナルカバーから外部への漏れ電流が発生しないことを確認しています。(検証内容の詳細は、特設ページにてご紹介しています)

【無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル 専用カバー 実車装着例】

試験中の状態

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル・バッテリーターミナルカバー 製品ラインナップ

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル 製品ラインナップ

写真 仕様 品番 規格 ・ 仕様
ポール 適用 材質 表面処理
圧着タイプ DCPL60-1 大ポール
(Dタイプ端子)
圧着部内径 12.5φ
適用電線 60.00mm2
(+)極用 無酸素銅
(OFC)
スズメッキ
DCPL60-2 大ポール
(Dタイプ端子)
圧着部内径 12.5φ
適用電線 60.00mm2
(-)極用
DCPL38-1 大ポール
(Dタイプ端子)
圧着部内径 9.4φ
適用電線 38.00mm2
(+)極用
DCPL38-2 大ポール
(Dタイプ端子)
圧着部内径 9.4φ
適用電線 38.00mm2
(-)極用
DCPS22-1 小ポール
(Bタイプ端子)
圧着部内径 7.7φ
適用電線 22.00mm2
(+)極用
DCPS22-2 小ポール
(Bタイプ端子)
圧着部内径 7.7φ
適用電線 22.00mm2
(-)極用
ボルトタイプ DTPL-1S 大ポール
(Dタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用
DTPL-2S 大ポール
(Dタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (-)極用
DTPS-1S 小ポール
(Bタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用
DTPS-2S 小ポール
(Bタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (-)極用
DTPL_24K_SET 大ポール
(Dタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用(ー)極用で1組 24Kメッキ     (金メッキ)
DTPS_24K_SET 小ポール
(Bタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用(ー)極用で1組
マルチ型タイプ DMPL-1 大ポール
(Dタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用 イオニスコート/SK
DMPL-2 大ポール
(Dタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (-)極用
DMPS-1 小ポール
(Bタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (+)極用
DMPS-2 小ポール
(Bタイプ端子)
縦ボルト部 M8 (-)極用
変換タイプ DXL SET 車両側のバッテリーケーブル端子が小ポール(Bタイプ端子)用で、乗せ替えるバッテリーの端子が大ポール(Dタイプ端子)の場合に使用する変換端子です。 (+)極用(ー)極用で1組(5組/箱SET) 【本体】無酸素銅(OFC)
【スリーブ】黄銅
スズメッキ
DXL_PEAR_SET (+)極用(ー)極用で1組
DXS SET 車両側のバッテリーケーブル端子が大ポール(Dタイプ端子)用で、乗せ替えるバッテリーの端子が小ポール(Bタイプ端子)の場合に使用する変換端子です。 (+)極用(ー)極用で1組(5組/箱SET)
DXS_PEAR_SET (+)極用(ー)極用で1組

なお、ボルトタイプのバッテリーターミナルでは、使用する丸形端子のサイズや電線の太さも重要なポイントとなります。これらの選び方や適合条件については、別ページにて詳しく解説しています。

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル専用カバー 製品ラインナップ

写真 製品寸法 仕様 品番 規格 ・ 仕様 組み合わせ
適合製品
製品入数/袋
材質 肉厚※

ボルトタイプ用 DVC-50 塩化ビニル 2.0mm DTPL-1S
DTPL-2S
DTPS-1S
DTPS-2S
黒5個
赤5個
DVC-50R DTPL-1S
DTPS-1S
赤50個
DVC-50B DTPL-2S
DTPS-2S
黒50個

ボルトタイプ用
変換タイプ用
DVC-TXL DTPL-1S
DTPL-2S
DXL_SET
DXL_PEAR_SET
黒5個
赤5個
DVC-TXLR DTPL-1S
DXL_SET
DXL_PEAR_SET
赤50個
DVC-TXLB DTPL-2S
DXL_SET
DXL_PEAR_SET
黒50個

DVC-TXS DTPS-1S
DTPS-2S
DXS_SET
DXS_PEAR_SET
黒5個
赤5個
DVC-TXSR DTPS-1S
DXS_SET
DXS_PEAR_SET
赤50個
DVC-TXSB DTPS-2S
DXS_SET
DXS_PEAR_SET
黒50個

マルチタイプ用 DVC-DMR DMPL-1
DMPS-1
赤1個
DVC-DMB DMPL-2
DMPS-2
黒1個

圧着タイプ用 DVCP-60 DCPL60-1
DCPL60-2
黒5個
赤5個
DVCP-60R DCPL60-1 赤50個
DVCP-60B DCPL60-2 黒50個

DVCP-22 DCPL38-1
DCPL38-2
DCPS22-1
DCPS22-2
黒5個
赤5個
DVCP-22R DCPL38-1
DCPS22-1
赤50個
DVCP-22B DCPL38-2
DCPS22-2
黒50個

※肉厚2.0mm(※寸法公差:±0.5mm)

無酸素銅(OFC)バッテリーターミナル(ボルトタイプ)の交換方法

手順1 バッテリーターミナル含め必要となる部材を用意する

手順2 バッテリーターミナルを外す

手順3 電線をカットする

手順4 端子の圧着と準備

手順5 熱収縮チューブで圧着部を保護(熱収縮チューブを使用する場合のみ)

手順6 バッテリーターミナルを元に戻す

バッテリー(鉛蓄電池)のポールへ取り付ける際のワンポイントアドバイス

(上記イラストはボルトタイプ仕様)

  1. バッテリー(鉛蓄電池)のポールに無酸素銅(OFC)バッテリーターミナルを押し込む。
  2. ポイントAが反対側の面に当たるまでM6ナットを締め込む。
  3. 更にM6ナットを締め込むことにより、ポイントAが支点となりバッテリーターミナルがバッテリー(鉛蓄電池)のポールを締め付けます。(支点の作用により、バッテリーターミナルがしっかりと固定されます)
  4. 取付直後は緩みがないかを確認
  5. 定期的に緩みがないことを確認

作業マニュアル・バッテリーターミナルの基礎知識

Youtube(プロが教えるバッテリーターミナルの交換方法とオススメ工具を紹介!)

YouTubeチャンネル「メカニックTV」様による、プロが教えるバッテリーターミナルの交換方法とオススメ工具を紹介!をわかりやすく解説した動画です。初めて作業される方にも理解しやすい内容となっておりますので、下記のバッテリーターミナル「よくあるお問い合わせ」とあわせてぜひご覧ください。

(YouTubeチャンネル「メカニックTV」様 掲載許諾済)

よくあるお問い合わせ

バッテリーターミナルとは何ですか?

自動車などの車両とバッテリー(鉛蓄電池)を接続する為の部品です。バッテリーの「+(プラス)」と「−(マイナス)」端子に取り付け、車両全体の電装系統へ電気を流します。

バッテリーターミナル交換の際に、メモリーバックアップ装置は必要ですか?

メモリーバックアップ装置を使用する事により、交換中も車両に電源を供給し、各種メモリーの設定を保持できます。バッテリーターミナル交換時に電源が完全に途切れると、各種設定や車両の学習データがリセットされる可能性があるため、作業前に車両の取扱説明書等を確認してからメモリーバックアップを行うことを推奨します。

<メモリーバックアップ消去の代表例>

  • 時計・オーディオ・カーナビ設定のリセット
  • パワーウインドウ挟み込み防止機能の全閉位置メモリー消去
  • 舵角センサー(ステアリング角)の0点メモリー消去
  • 電子制御スロットルの全閉位置・急速TAS学習データの消去
  • アイドリングストップ車におけるバッテリー電流積算値の消去

上記がリセットされますと……

  • 各種再学習作業が必要になる
  • 警告灯が点灯する
  • 場合によってはエンジンが始動しない

といった症状につながる可能性があり、再設定や不具合対応が必要になる場合があります。

【作業時における注意事項】

  • バッテリーターミナル交換の際はショート防止のため工具の取り扱いと周辺の導電物に注意してください。
  • メモリーバックアップ装置を使用する場合は、バッテリーターミナル本体ではなく、車両へ電源供給が可能な配線に確実に接続してください。バッテリーターミナルに直接接続すると、取り外した瞬間に電源が途切れる恐れがあります。

※なお、交換作業に不安な場合には自動車電装系修理の専門店などへのご相談、またはご依頼をされることをおすすめいたします。

プラス端子とマイナス端子を間違えるとどうなりますか?

接続を誤るとヒューズが切れたり、最悪の場合は電装品の破損や配線の発火による車両火災につながる危険があります。必ずバッテリー本体とバッテリーターミナルにある刻印のプラス、マイナスを確認してから取り付けてください。

バッテリーターミナルが緩んでいるとどうなりますか?

走行中の振動で接触不良が起こり、エンジンが始動しない、またはエンジンが止まる、電装品が突然切れる、バッテリーが充電されないといったトラブルや事故の原因になります。確実適切に締め付け、定期的に緩んでいないか点検してください。

白い粉(サルフェーション)が付着しています。どうすればいいですか?

端子に見られる白い粉は、硫酸鉛の結晶や腐食物です。そのまま放置すると接触不良や導通不良の原因になります。ブラシや専用クリーナーで清掃し、必要に応じて端子周辺の確認や清掃を行ってください。

バッテリー交換時、バッテリーターミナルは必ず外す必要がありますか?

はい。必ずマイナス端子から先に外し、取り付けるときはプラス端子からという順序を守ってください。逆の手順にするとショートする危険があり、ヒューズが切れたり火花が発生する危険もあります。

※必要に応じて車両のメモリー機能を維持するためのバックアップ機器を先に取り付けてから、バッテリーターミナルを  取り外してください。

バッテリーターミナルの材質には違いがありますか?

一般的には亜鉛合金製のものが多く、導電性・耐腐食性に差があります。ヒーロー電機では、より導電性の高い「無酸素銅」を採用しているものもあり、電気抵抗の低減や長寿命化につながります。様々な種類をご用意しておりますので、バッテリーターミナルラインナップをご覧ください。

【製品ラインナップ】 バッテリーターミナル | ヒーロー電機株式会社|1968年創立・自動車補修用電装部品専門メーカー
https://hem.co.jp/info/category/battery_terminal

DIYで交換しても大丈夫ですか?

可能ですが、車両の説明書や整備要領書の確認をお願いします。特に安全に注意する必要があり、工具が端子間に触れてショートすると大変危険です。また、近年の車両はバッテリーを取り外すと警告灯やエラーが出たり、最悪の場合エンジン始動や走行ができなくなる可能性があります。不安な場合は整備工場や専門店に依頼するのが安心です。

※ハイブリット車(HV)や電気自動車(EV)に搭載されている駆動用バッテリーは、特殊で大変高電圧なため、DIYでの交換はできません。万が一感電すると命を落とす場合もありますので、駆動用バッテリー本体および高電圧の配線(一般的にはオレンジ色)系統は、DIYでは絶対に加工等しないでください。バッテリーの不具合を感じた場合は、ディーラーや整備工場にご相談ください。

※自動車用バッテリーは10kg以上ありますので、作業の際は体への負担に気を付けて作業してください。また、落としてケースを破損すると、中のバッテリー液(希硫酸)が漏れ出る恐れがありますので、取扱いには十分ご注意ください。

※取り外した古いバッテリーを処分する際は、適切に処分してください。

バッテリーターミナルを再利用しても良いですか?

変形したり腐食が進んでいる場合には再利用は避けてください。接触不良や破損の原因になります。新品に交換するのが安全です。バッテリー本体を交換する際には、バッテリーターミナルも一緒に交換することを推奨しております。

ターミナル取付時には必ず装着するバッテリーのポール部に異常がないかご確認ください。また、バッテリー液には必ず触れぬようお願いします。