重合せ端子 Q&A 困ったときの解決ガイド
このQ&Aは、1968年創立の自動車補修用電装部品専門メーカーとして、半世紀以上にわたり自動車整備に携わるプロフェッショナルより厚い信頼を寄せられてきたヒーロー電機が、長年の知見に基づき重合せ端子についてわかりやすくまとめたものです。
重合せ端子 Q&A
重合せ端子とはどのような製品ですか?
重合せ端子は、2本以上の電線を接続(延長・まとめ・分岐)する際に使用する「筒状」の製品です。電線の被覆を剥いた芯線を端子の中に入れた際に電線(芯線)が重なることから“重合せ端子”と呼ばれます。端子に適合した圧着工具で圧着する(かしめる)ことで接続が出来ます。
- 材質には導電率に優れた無酸素銅が用いられ、さらにスズメッキ加工が施されることで、耐食性が向上しています。
- 電線同士を安定的かつ長期間にわたって接続できるため、自動車、産業機器、配電盤など幅広い用途で使用されています。
【参考】重合せ端子と突合せ端子
| 重合せ端子 | 突合せ端子 |
|---|---|
![]() 重合せ端子 品番:DP-60 |
![]() 突合せ端子 品番:DC-80 |
![]() 内部構造 |
![]() 内部構造 |
重合せ端子はどのような場面で使われますか?
重合せ端子は、主に以下のような場面で使用されます。
- 自動車やバイクの電装配線を延長するとき
- 複数の電線をひとまとめにして接続したいとき
- 機器の端子台に接続する前に配線を整理する場合
- 確実な導通が求められる場面
自動車補修用途で重合せ端子の圧着(かしめる)にはどのような工具を使えば良いでしょうか?
クローズドバレル用の圧着工具をご使用ください。また、使用する電線サイズや本数および端子のサイズ、絶縁被覆の有無により適用工具が異なります。詳しくはご使用される端子の適用工具をご確認してください。
なお、自動車補修の分野ではJIS規格は対象外ですが、これまで難しかった太線の圧着を容易にし、圧着部の引張強度が公益社団法人日本自動車技術会(JASO規格)「JASO D616:導体圧着部の最小引張強度」をクリアする 簡易圧着工具 D-19N/D-20N をご用意しています。
【注目製品】 簡易圧着工具D-19N / D-20N | ヒーロー電機株式会社|1968年創立・自動車補修用電装部品専門メーカー
https://hem.co.jp/special-d19n
施工例

重合せ端子(品番:DP-14)
AV線 14mm2
重合せ端子を使用する際に注意すべきことを教えてください。
重合せ端子のご使用に際しまして、以下の点にご注意してください。
- 電線の被覆を適切に剥き、芯線部分をしっかり端子の中に入れてください。
- 規定位置で確実に圧着してください。(浅いと抜けやすく、強すぎると芯線導体が損傷する恐れがあります)
- 端子の圧着後は電線を軽く引き、抜けないかを必ず確認してください。
- 必ず絶縁処理を行い、他の金属部分に触れないようにしてください。
重合せ端子と突合せ端子の違いは何ですか?
どちらも似たような外観形状ですが、接続方法が異なります。
重合せ端子
→ 電線を端子の内で重ねて入れて1か所で圧着する
突合せ端子
→ 電線を両側から差し込み、端子の中央で突き合せて2か所で圧着する
【参考】重合せ端子と突合せ端子
| 重合せ端子 | 突合せ端子 |
|---|---|
![]() 重合せ端子 品番:DP-60 |
![]() 突合せ端子 品番:DC-80 |
![]() 内部構造 |
![]() 内部構造 |
重合せ端子

突合せ端子

ヒーロー電機 オリジナル簡易圧着工具「D-19N」にて「重合せ端子」・「突合せ端子」共に圧着対応を実施
重合せ端子の製品ラインナップぺージは
こちら




