自動車補修用バッテリーターミナル for Professional

変換バッテリーターミナル

変換バッテリーターミナル
DXL SET / DXL PEAR SET シリーズ

変換バッテリーターミナル
DXS SET / DXS PEAR SET シリーズ

無酸素銅(OFC)・高導電性

鉛フリー・RoHS2指令対応

高品質の MADE IN JAPAN

プロユースで培った独自技術とノウハウを結集し、バッテリーターミナルの新たなニーズを創造

自動車などに使用されているバッテリー(鉛蓄電池)のパワーを各種電装品への効率的かつ安定供給を目的に、他の不純物や添加物が最小限しか含まれていない99.96%以上の純度を有する最高品質の銅で、且つ優れた導電性を有する「無酸素鋼(OFC)」を本体素材として採用。また、自動車用補修部品専門メーカーとして半世紀の長きにわたり培った経験を製品の随所に反映させ、ヒーロー電機の厳格な基準を満たすため日本国内で製造された唯一無二のバッテリーターミナル。

自動車用オーディオのグレードアップやシアターシステムを搭載すると、より多くの電力を必要とします。そのためにはバッテリー(鉛蓄電池)の容量を大きくする必要があり、必然的にバッテリーの電極(ポール)は太くなります。

車両側に細い電極用のバッテリーターミナルが使用されていた場合、大容量バッテリーへ交換する際の車両側バッテリーターミナルを取り替えることなく、そのまま使用可能な<アダプター>の役目を果たす画期的なバッテリーターミナルです。

安心・信頼の証「MADE IN JAPAN」

設計から製造に至るまで頑なに純国産にこだわり続けると共に、ヒーロー電機 創立以来 プロユース向け自動車補修用電装部品専門メーカーとして培った半世紀の長きにわたる経験やノウハウを随所に反映させることで、製品自体の高い品質と信頼性を追求。

プロユース向け製品として「品質」ならびに「耐久性」の両立という至上命題に応えるべく、全製品ともに「自社設計開発」を実施。

本体素材には不純物を極限にまで取り除いた「無酸素銅(OFC)」を採用

板タイプバッテリーターミナルの本体素材には、酸化物を含まない一般的な銅に比べて高純度、且つ高い導電性を兼ね備え、電子機器や電線などに広く採用されている「無酸素銅(OFC)」を自動車補修用バッテリーターミナルとして業界初採用。

変換バッテリーターミナル 本体

※画像はイメージです。
※素地(メッキ無し)の状態では販売しておりません。

無酸素銅(Oxygen Free Copper)とは

無酸素銅(JIS H 3100, C1020)
純度99.96%以上の高純度な銅

無酸素銅は、他の元素や不純物・酸素を極限まで取り除いた純粋な銅となり、一般的な銅に比べて純度が非常に高くなっております。

高い導電性

無酸素銅は、高い電気伝導性を持ち、電子機器や電線、導体などの製造に広く使用されております。高い電気伝導性は、電気信号を効率的に伝えることができます。

■板タイプバッテリーターミナルで採用している無酸素銅の種類・等級・種類の記号
名称 種類 等級a) 種類の記号 特色及び用途例
(参考)
合金番号 形状
無酸素銅 C1020 普通級 C1020Rb) 導電性・熱伝導性・展延性・絞り加工性に優れ,溶接性・
耐食性・耐候性がよい。還元性雰囲気中で高温に加熱し
ても水素ぜい化を起こすおそれがない。
電気用,化学工業用などに用いる。

(引用文献):日本工業規格 JIS H 3100:2018 銅及び銅合金の板及び条

[注記]
b) 導電用として使用する板及び条は,種類の記号のP,PS,R 又はRS の後にC を付ける。

■ 無酸素銅(合金番号:C1020)の化学成分
合金番号 化学成分(%)

Cu

Pb

Fe
スズ
Sn
亜鉛
Zn
アルミニウム
Al
マンガン
Mn
ニッケル
Ni
リン
P
ジルコニウム
Zr
C 102099.96 以上

(引用文献):日本工業規格 JIS H 3100:2018 銅及び銅合金の板及び条

■ 板タイプバッテリーターミナルで採用している無酸素銅の機械的性質
合金
番号
質別 製品記号 引張試験 曲げ試験a) 硬さ試験a)(参考)
厚さの区分

mm
引張強さb)

N/mm2
伸びb)

厚さの
区分
mm
曲げ
角度e)
内側
半径e)
厚さの
区分
mm
ピッカース
硬さb)
HV
C1020 ½H C 1020
P-½Hd)
C 1020
PS-½Hd)
0.10以上 0.15未満 235~315 0.10 以上 2.0 以下 180° 厚さの1倍 0.20 以上 20 以下 75~120e)
0.15以上 0.30未満 10以上
0.30以上 20以下 245~315 15以上
C 1020
R-½Hd)
C 1020
RS-½Hd)
0.10以上 0.15未満 235~315 0.20 以上
0.15以上 0.30未満 10以上
0.30以上 4.0以下 245~315 15以上 4.0 以下

(引用文献):日本工業規格 JIS H 3100:2018 銅及び銅合金の板及び条

[注記]
a) 曲げ試験及び硬さ試験に関して規定した厚さの区分を外れるものは,試験を適用しない。
b) 数値は,整数値に丸める。
d) 導電用の板及び条にも適用する。
e) 最小試験力は,1.961 N とする。

参考資料1 バッテリーターミナル用の素材として一般的に採用される各種素材の導電性 比較一覧
比較素材無酸素銅(OFC)
(当社製品採用素材)
黄銅(真鍮・ブラス)亜鉛合金ダイカスト
素材導電率(IACS)101%28%26%9%

※1. IACSとは電気抵抗の基準として国際的に採用された焼鈍(アニール処理された)標準軟銅のことで、導電率100%IACSと規定されています。
※2. 上記数値は一般参考値(目安)であり、絶対値(保証値)ではありません。
(※注) Cu-Zn合金は黄銅(おうどう)、真鍮(しんちゅう)、ブラス(brass)とも呼ばれますが、学術用語は「黄銅」です。
     (引用文献):大沢直.図解入門 よくわかる最新「銅」の基本と仕組み.秀和システム、2010、 p.106、(秀和システム).

【ポイント】イラスト図解でひと目でわかる導電率

「導電率」 は 〈 道幅 〉 で例えることができ、車同様にスムーズな流れの方がより高効率です。

再生可能エネルギー発電、電気自動車などをはじめとした、持続可能な脱炭素社会の実現をさせるための重要な素材となる「銅」

■再生可能エネルギー発電
銅は再生可能エネルギー発電システムにおいて重要な素材です。太陽光発電や風力発電などの設備には大量の銅配線が必要であり、電気を効率的に伝導する性質が重要です。銅の高い導電性と耐久性は、再生可能エネルギー発電の効率と持続可能性を高める役割を果たします。

■電気自動車と充電インフラ
銅は電気自動車(EV)の製造においても欠かせない素材です。EVのモーターやバッテリー、充電インフラには大量の銅が必要とされます。高い導電性と耐久性により、銅はEVの性能と効率性を向上させる役割を果たします。

■電子機器
銅は電子機器の製造においても重要な素材です。コンピューター、スマートフォン、テレビなどの電子機器には銅配線が使用されています。また、銅は熱を効率的に伝導するため、電子機器の冷却材としても利用されます。高性能な電子機器が脱炭素社会においてますます重要となる中、銅はその需要の一部を支える役割を果たします。

表面には素材自体の酸化防止を目的としてスズメッキ処理を採用

素材の無酸素銅(OFC)のままでは表面の酸化により優れた導電性が損なわれてしまうため、接触抵抗が低く長期的に安定したスズメッキ処理を表面処理に採用。スズメッキは多くの電気機器部品に用いられ、メッキを施すことで外気を遮断して素材を守り安定した導電性と耐食性を両立させます。

スズメッキ処理実施前
スズメッキ処理実施後

パフォーマンス性能を最大限に発揮させることに主眼を置いた製品開発

自動車エンジンルーム内の苛酷な使用環境下において、バッテリーターミナルとしての機能を最大限に発揮させることを目的に、素材自体の「肉厚化」および「スリットレス構造」を製品開発段階からの基本仕様とし、より一層の性能を追求。

開発コンセプト開発コンセプトの背景(理由)
素材の肉厚化
  1. 製品としての耐久性の向上
  2. 肉厚化に伴なう導電性の向上

※素材の無酸素銅との相乗効果

スリットレス構造
  1. 製品としての耐久性向上
  2. スリット部からの亀裂(割れ)に伴なう、接触不良、電圧低下等のトラブルを回避。

変換バッテリーターミナル 肉厚検証

製品 板厚
変換タイプ DXLシリーズ 1.8 mm
DXSシリーズ 1.5 mm

(※寸法公差:±0.1 mm)

【参考】スリット入りバッテリーターミナル 実使用例検証

スリット(切り込みや割れ目)は物体や構造物の強度が低下する場合があり、外部からの力や負荷がスリットにかかると、その部分が弱くなり、ひび割れや破壊が生じる可能性が高くなります。

なお、自動車から発生する振動などによって亀裂が入ったスリット入りバッテリーターミナルは、「接触不良」や「接触抵抗」の増加などによる電圧低下によって、予期せぬ車両トラブルを引き起こす懸念があります。

JIS規格に基づく「振動試験」の検証(試験材料:DXL・DXS)

【振動試験機全体像】

気候変動や生物多様性の保全などを考慮し、環境に配慮した“ものづくり”を積極推進

地球環境の保全に配慮した”ものづくり”を重視しており、その一環として自動車補修用バッテリーターミナルでは鉛、水銀、カドミウムなどの有害物質を一切使用しないRoHS2指令に対応した板タイプバッテリーターミナルを業界に先駆けて30数年前に開発。ヒーロー電機は、RoHS2指令に従い地球環境の保全に貢献する製品の提供を通じ、持続可能な未来の実現に向け更なる積極的な取り組みを行ってまいります。

RoHS2(Restriction of Hazardous Substances Directive)指令は、電気・電子機器およびそれらの部品における特定の有害物質の使用を制限するための欧州連合(EU)の指令です。RoHS2指令は、環境および人体への有害な影響を軽減することを目的としています。

RoHS2指令の対象物質は以下の10種類です。

  1. 鉛(Lead)
  2. 水銀(Mercury)
  3. カドミウム(Cadmium)
  4. 六価クロム(Hexavalent Chromium)
  5. ポリ臭化ビフェニル(Polybrominated Biphenyls、PBBs)
  6. ポリ臭化ジフェニルエーテル(Polybrominated Diphenyl Ethers、PBDEs)
  7. フタル酸ジイソブチル Diisobutyl phthalate、DIBP)
  8. フタル酸ジ-n-ブチル (Dibutyl phthalate、DBP)
  9. フタル酸ブチルベンジル (Butyl benzyl phthalate、BBP)
  10. フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) (Bis(2-ethylhexyl) phthalate、DEHP)

これらの物質は環境への悪影響があると認識されており、特に廃棄物処理時に有害物質が漏れ出すことで土壌や水源に浸透し、生態系や人の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

利便性と意匠性を兼ね備えたヒーロー電機オリジナル開発のバッテリーターミナル専用カバー

ヒーロー電機オリジナルバッテリーターミナル用カバーシリーズに、利便性の向上を目的に板タイプバッテリーターミナル、ならびに変換バッテリーターミナルの両タイプに対応する専用カバーをラインアップ。専用カバーの開発において、これまで培った独自技術やノウハウを駆使すると共に、洗練されたデザイン形状を追求。また、製品自体の高い信頼性を確保するため国内生産を死守し、既ラインアップ製品と同様にカバー自体の肉厚を高め、安全性も併せて追求。

板タイプバッテリーターミナル ボルトタイプ用カバー(DTPL・DXL兼用)

DVC-TXLR
DVC-TXLB

板タイプバッテリーターミナル ボルトタイプ用カバー(DTPS・DXS兼用)

DVC-TXSR
DVC-TXSB
製品ラインナップ ※品番から製品詳細ページをご覧いただけます。
写真 仕様 品番※ 規格・仕様
ポール 適用 材質 表面処理
変換バッテリーターミナル DXL_SET
DXL_PEAR_SET
車両側のバッテリーケーブル端子が小ポール(Bタイプ端子)用で、乗せ替えるバッテリーの端子が大ポール(Dタイプ端子)の場合に使用する変換端子です。 (+)極用、(-)極用で1組 無酸素銅 (OFC) (本体) 黄銅 (スリーブ) スズ メッキ (本体) 無処理 (スリーブ)
DXS SET
DXS PEAR SET
車両側のバッテリーケーブル端子が大ポール(Dタイプ端子)用で、乗せ替えるバッテリーの端子が小ポール(Bタイプ端子)の場合に使用する変換端子です。 (+)極用、(-)極用で1組
使用例
変換バッテリーターミナルの使用方法

手順1 車に搭載されているバッテリーの端子(電極の太さ)を確認する

車に搭載されているバッテリーの端子が小ポール(Bタイプ端子)で、新しく取り替えるバッテリーが大ポール(Dタイプ端子)(電気容量が大きいタイプ)の場合

使用する変換バッテリーターミナル 品番 : DXL PEAR SET

車に搭載されているバッテリーの端子が大ポール(Dタイプ端子)で、新しく取り替えるバッテリーが小ポール(Bタイプ端子)(電気容量が小さいタイプ)の場合

使用する変換バッテリーターミナル 品番 : DXS PEAR SET

手順2 車両のバッテリーケーブルを外す

手順3 変換バッテリーターミナルを取り付ける

手順4 変換バッテリーターミナルに車両のバッテリーケーブルを接続させる

ターミナル取付時には必ず装着するバッテリーのポール部に異常がないかご確認ください。また、バッテリー液には必ず触れぬようお願いします。

変換バッテリーターミナル(DXL)の使用方法(動画)

動画形式:GIFアニメーション、ファイルサイズ:4.6MB